2021年度 理事長所信

敢為邁往

 

~今を楽しみ、明るい未来を作り出す!~

基本方針

  • 組織づくり  ~未来へ繋がる組織運営~
     
  • 絆づくり   ~仲間と共に青年会議所を楽しむ~
     
  • ひとづくり  ~魅力と能力を兼ね備えたリーダーを目指す~
     
  • 次世代づくり ~安心して未来を描ける機会の創出~
     

はじめに

 世の中不景気だ、就職難だから大変だ、老後の年金なんて貰えない。

学生時代、周りの大人達やテレビから流れて来る話題は、決して明るい未来とは言い難い話題ばかりでした。

そのような話を聞かされ続けてきた事で、大人になる事自体に不安を覚え、地元で暮らしていく事は生き難い事なのだろうか、大人になった時にどうすれば生き残っていけるのだろうかと感じていました。

その答えは見つからぬまま成人し、家業を継ぐ事で答えを見出していこうと過ごしていた頃に出会ったのが、島根大田青年会議所の会員でした。

そして初めて参加した例会で、当時スピーチはおろか、他人とコミュニケーションを取る事すら苦手だった私にとって、大勢の人の前で堂々と挨拶や自身の考えをスピーチする会員の姿に衝撃を受け、憧れました。

その後程なくして入会を決意し、様々な活動や事業に参加する中で気付いた事は、青年会議所会員のその殆どがどのような困難な状況でも周囲の環境の所為にすることなく立ち向かう姿勢と、自力で未来を切り拓こうとする強い意志を持った青年であり、その生き方を好み、心から楽しんでいるという事でした。

そんな会員と共に同じ時間を共有し、多くの経験をさせていただいた事は、私の大きな財産となりました。

私の人生をより良い方向へと導き、大田で生き抜いていく為の答えに気付かせてくれた青年会議所と仲間に心から感謝しています。

創立50周年という記念すべき年に、理事長という大役を務めさせていただく事を誇りに思い、これまでに培った経験を存分に発揮し、青年会議所活動に邁進してまいります。

 

創立50周年を迎えるにあたって

高度経済成長が終焉を迎え、混沌とした社会から郷土の明るい未来を切に願った地域の若者達によって、求められるようにして誕生した島根大田青年会議所は、その想いに強く賛同した多くの仲間によって受け継がれ、半世紀の時を迎えようとしています。

郷土の明るい未来の為、これまで心血を注いでこられた先輩諸兄の熱意と弛まぬ努力に、改めて敬意を表します。

 奇しくも現在の日本は、止まらない少子高齢化や人口減少、新型コロナウイルスによるパンデミック、加速する景気後退など、創立時と問題は違えど混迷を極める社会情勢となっています。

だからこそ創始の想いを振り返り、同じように困難へ立ち向かった先輩諸兄の経験と姿勢を学び、今を見つめ直す事で、我々は郷土の更なる明るい未来を約束する必要があると考えます。

そして今後も島根大田青年会議所の魂を受け継ぎ、社会から求められる存在で在り続けられるよう、強い意志と勇気と情熱を持って行動していかなければなりません。

 

組織づくり ~未来へ繋がる組織運営

2020年は新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、日本でも3密を避ける、ソーシャルディスタンスを保つなどの、新しい生活様式が個人レベルで求められるほど、世間の様相は一変しました。

そしてそれは青年会議所においても例外ではなく、諸会議の運営方法や事業計画にも影響を及ぼし、リモート会議の導入など新たな組織運営の形が求められる事態となりました。

しかし、新型コロナウイルスの影響で変化を求められた事に限らず、我々は常に過去を振り返り、今を見つめ直し、時代に即した組織運営とは何かを考え、柔軟に対応していく必要があると考えます。

昔から青年会議所へ入会すると時間の使い方が上手になると言われています。

仕事とプライベートの時間とは別に、青年会議所活動という第三の時間を作り出す為、スケジュールの立て方が自ずと上手になっていく所以です。

しかしながら近年では、会員減少による影響から一人が何役もの役をこなし、出席義務のある会議の増加やそれに伴う拘束時間の増加により、青年会議所活動の時間を更に作り出す事に困難を極める状況となっている側面があります。

そのような状況が続くと、会員のモチベーション低下に繋がる一方で、会員を青年会議所に送り出してくれている一番の協力者である、会社や家族にまで時間を作り出す為の負担を強いる事になり、青年会議所活動への理解を得難くなってしまう負の連鎖に陥りかねません。

現在島根大田青年会議所の半数以上の会員が所帯を持っており、家庭の中心者としての役割も担いながら青年会議所活動にも励んでいます。

真に時間の使い方が上手くなるには、青年会議所活動のみならず、家庭に向ける時間もバランス良く管理する事を考え、誰もが気持ちに余裕を持った状態で青年会議所活動に取り組める組織運営を目指しましょう。

更に近年では、毎年のように地震や異常気象による豪雨災害などが全国各地で被害を出し、平成30年には大田市でも島根県西部地震に見舞われました。

過去、島根大田青年会議所でも頻発する自然災害と向き合う為の事業を行い、個人の意識醸成と組織としての対応策をまとめ防災・減災に努めてまいりましたが、今後は新たな脅威に対する対応も含め、定期的に見直しが必要だと考えます。

どのような状況になったとしても、可能な限り事業を継続し続けられる組織運営を目指しましょう。

 

絆づくり ~仲間と共に青年会議所を楽しむ

青年会議所は、明るい豊かな社会の実現という理念に沿い、会員の同意さえ得る事が出来れば、どんな活動や事業も自分達の考え一つで実行する事の出来る団体です。

そして、そこから生まれる様々な運動を通じて、普段の日常生活では得る事の出来ない貴重な経験や、自身の人生にとって有益な学びを得ることができます。

また、時にはその過程において苦労する事もありますが、その分大きな喜びや達成感を味わう事が出来る醍醐味があります。

しかし、そういった経験や醍醐味は、共に切磋琢磨し苦労や喜びを分かち合える仲間がいるからこそ得られるものであり、同じ志を持つ仲間と一緒に活動するからこそ楽しく続けられるものなのです。

本年度は創立50周年を控え、仲間同士の絆をより深め、一致団結すべき時であると考えます。

自身に与えられた使命を全うする事はもちろん、会員一人ひとりが仲間の為に何が出来るかをしっかりと考え行動する事で、一体感を作り出し、仲間同士の絆がより深まるよう努めていきましょう。

仲間と共に本気で取り組み、苦労や喜びを分かち合う事は、我々により強固な結束力を与え、青年会議所の楽しさを教えてくれる筈です。

また、仲間同士楽しみながら活動している組織は、周りから見ていても魅力的に映る存在になるものです。会員一人ひとりが楽しみながら青年会議所活動に励む事で、青年会議所の魅力をより拡げていきましょう。

 

ひとづくり ~魅力と能力を兼ね備えたリーダーを目指す

 青年会議所は、まちづくりに関する活動を行う特性から、時として多くの人に協力を求め、周囲を巻き込み、リーダーとして引っ張っていく能力が必要とされます。

そして青年会議所には、その為に必要な能力や自己の成長を高める為の様々なプログラムやセミナーがあり、これらを受講する事で多角的な視点から物事を捉えられる様になったり、新たな能力の開発へ繋がる点が面白さの一つと言えるでしょう。

しかし、ただ単に知識が付いただけでは能力が身に付いたとは言えません。

本当に使いこなせるようになるには日頃のトレーニングや実践を積まなければ、その能力を養う事は難しいでしょう。

事実、青年会議所会員の誰もが陰で努力し、その努力の積み重ねによって能力を身に付けています。

そして、そのひたむきな姿勢こそが、人を引っ張っていくリーダーの魅力の一つではないでしょうか。

青年会議所会員として、誰からも慕われ、自らついていきたくなるリーダーを目指し、自己成長の為のトレーニングを積んでいきましょう。

また同時に、リーダーとして他人に行動を促す能力を求められる事もありますが、人の心理は難しいもので、例え優れた能力を身に付けたリーダーだとしても、自身の思いのままに他人を動かす事が出来るかと言えば、それは至難の業ではないでしょうか。

自身の思考や行動を変える事は直ぐに出来ても、他人の思考や行動を変える事は余程の事が無い限り難しいのです。

例え、力ずくで動かす事が出来たとしてもそれは一時的なものに過ぎず、明るい豊かな社会を目指す我々にとっては、巻き込んだ一人ひとりが自発的に行動したいと思えるようにならなければ意味が無いのです。

しかし、人が自ら行動したくなる心理を知り、その術を身に付ける事が出来れば、我々にとってこれほど強い武器はありません。

モノを作り出すのも、まちを作っていくのも人、人の心理を知る事で、誰もが自発的に行動したくなる手法を考え、我々の活動に落とし込んでいきましょう。

 

次世代づくり ~安心して未来を描ける機会の創出

 現在、世界は急速に変化しており、新型コロナウイルスの影響も相まって更にその勢いが増したよう思います。

日本に於いても、2018年10月に景気回復が終了し、景気後退局面に突入したと認定され、情報技術や人工知能の発達により、人間の能力を遥かに超える能力によって十数年後には消えてしまう職業もあると言われています。

また一部データによると、現在日本にある1724市区町村の内、約半分の896市区町村が2040年には消滅する可能性が有り、実際に消滅可能性都市として、青森、岩手、秋田、山形、島根の5県の内、8割以上の市町村が消滅する見込みであるとも言われています。

このような状況から、地域の明るい豊かな社会の実現の為に、地元に暮らす我々青年が実働部隊としてまちづくりに勤しむ事は重要な事ですが、それと同じく我々大人の背中を見て育つ子ども達が、将来も地元を愛し、地域と共に生き続ける事の出来る術を身に付けるのも非常に重要であると考えます。

そして現在、誰もが今後の未来に不安を感じている状況だからこそ、我々青年が諦める事無く、子ども達が安心して未来を描ける機会を創出していかなければなりません。

学校教育では習う事の出来ない、お金の知識や社会を生き抜いて行く上での心構え、また大田に無いものを嘆くのではなく、大田にしかない魅力や大田でしか出来ない楽しい経験など、今一度それらを掘り起こし、次世代を担う子ども達が大田を愛し、安心して未来を描ける機会を創出していきましょう。

 

終わりに

敢為邁往(かんいまいおう)とは、目的に向かって困難をものともせず、自ら思い切って、まっしぐらに進んでいくという意味の言葉です。

我々青年会議所の取り組む活動は、今ある社会課題を解決する為に挑戦していく事から、どちらかと言えば簡単に解決出来るような課題の方が少ないかと思います。

そして、その困難とも言える課題へ立ち向かっていく事は、勇気とパワーのいる事であり、時には逃げ出したくなる事もあるかもしれません。

しかし、困難は力のある人が乗り越えるものではなく、乗り越えようと立ち向かうからこそ、乗り越えられるだけの力が付いてくるのです。

ならば思い切って勇気を出し、敢えて困難に立ち向かっていきましょう。

また、目的に向かって進む中で、一番大切な事は何をするにも楽しむ事です。

人間、楽しいと思える事は時間を忘れて没頭し続けられるものです。

仲間と共に、困難を困難と思う暇も無くなるくらい、今この瞬間を楽しみながら活動していきましょう!明るい未来の為に。