2018年度 理事長所信

2018-山崎桂一理事長

One for all , All for one

~自己を変革し、
      地域に役立つ人材となれ~

理事長 山崎 桂一

はじめに

13年前、私は家業を継ぐ為にふるさと大田市にUターンしました。帰郷後間もなくして、職場近くの青年会議所(以下JCとも言う)の先輩に熱心にJCに誘っていただき、その熱意に絆されて入会に至りました。まちづくりへの高い志を持って入会したと言いたいのですが、実際はその熱心な勧誘に根負けし、消極的な姿勢で入会したという言葉が適当かもしれません。今では私と青年会議所の出会いを作っていただいた先輩方には大変感謝していますが、その頃は、帰郷したばかりで人もまちもよく分からず、どこかで仲間づくりや仕事に繋がればいいな、というぼんやりとした理由で入会したと記憶しています。そのような気持ちで入会したので、当初はあまり熱心にJC活動に参加しておらず、事業の出席率の低い消極的な意識の会員であったと思います。しかし、そんな私でも青年会議所において様々な役職を経験させていただき、また青年会議所でなければ経験できない素晴らしい出会いに恵まれ、少しずつ私の意識が変化していきました。それは、大小問わず様々な事業に、自分の時間と労力を惜しみなく注ぎ、まちの為、市民の為と、いつも誰かの為に汗を流してこられた先輩の姿や志が、私の意識を変えていったのです。今思えば、入会した時から利己的だった私の意識はいつの頃からか誰かの為に、わがまちの為にと利他的な意識へと徐々に変化しました。志高き先輩方が現役時や卒業後もJCや地域で活躍されている背中を見ながら、今日の私の考えや姿勢が形成されたと言っても過言ではありません。自分の為のJCから誰かの為のJCへ。これは一方的な奉仕という意味ではなく、地域社会を豊かにする事が、私達の生活を豊かにする事へと繋がっていく事だと、先輩方に教えていただいたこの利他の精神は、46年もの間先達が紡いでこられたJCの志のひとつだろうと確信しています。私自身その志のバトンを次の世代に渡すべく、JCの理念である「明るい豊かな社会の実現」に向けて率先して行動いたします。

わがまちと青年会議所 ~時代に即した運動を行う為に~

私が青年会議所に入会した2005年から今日に至るまでの13年間で大田市も大きく変わりました。2007年に石見銀山遺跡とその文化的景観が世界遺産に登録され、2015年には宝島社の月刊誌『田舎暮らしの本』の第3回 日本「住みたい田舎ベストランキング」において住みたい田舎No.1に選ばれる等、素晴らしいニュースもありましたが、少子高齢化による人口減少、長期間のデフレによる景気低迷等、全国の地方自治体のそれと同じくしてわがまちにも課題が山積しています。私の会社が所在する商店街を切り取ってみても、地元ショッピングセンターの相次ぐ倒産や、増えていく空き店舗等、中心市街地は良き時代の色を失ってしまいました。疲弊していく地域で暮らす一市民として、青年経済人として、JAYCEEとして、我々はただ傍観するのではなく、英知と勇気と情熱を持って能動的に地域課題に取り組み、青年の手によるまちづくりを行い続けなければなりません。しかしながら、島根大田青年会議所は会員数の減少という大きな問題を抱えています。この問題は島根大田青年会議所のみならず、全国各地の青年会議所にも共通する大変深刻な問題でもあります。ここで重要なのは、我々の運動や活動が市民の方々に共感してもらえているのかという事を考えなくてはいけません。なぜなら青年会議所は、JCというコップの中での思考や議論に終始してしまいがちだからです。青年会議所は地域において、社会変革のスターターとしての運動を意識してきましたが、それ故に常に独りよがりの運動になっていないかどうか、検証し改善をしながら活動しなければなりません。その為には様々な市民の声を聞き、何時の時代も会員拡大を行い続けなくてはならないと考えます。会員数の増加は様々な青年の意見とその会員の所属する地域コミュニティの声をJC運動に組み上げる事ができます。それらを取り入れる事は、青年会議所がその時代の地域課題に対し、より精度の高い活動や運動を行う事に繋がっていきます。また数は力なりで、一定の会員数が所属して初めて我々青年層の声をわがまちに届ける事ができます。そして、我々の運動や活動に説得力も持たせる為にも、会員一人ひとりが地域や企業に役立つ人材へと研鑽を重ねなければならない事は言うまでもありません。
JCしかない時代からJCもある時代へ変わったと言われる事もあります。しかし、JCにしかできない事があるという事を我々は知っています。わがまちの未来を切り開く為に青年会議所があり、そこに一人でも多くの同志を集める事が、更なる運動の展開と市民の理解を生み出します。会員数減少という問題を解決し、後の世代の為の運動を青年会議所がこれからも行っていく為にも、今年度は更なる強い意志を持って会員拡大に取り組みましょう。そして自己を高める研鑽を重ねながら、志を育み永続可能な青年によるまちづくりの団体を目指していきましょう。

わがまちと青年会議所 ~時代に即した運動を行う為に~

私が青年会議所に入会した2005年から今日に至るまでの13年間で大田市も大きく変わりました。2007年に石見銀山遺跡とその文化的景観が世界遺産に登録され、2015年には宝島社の月刊誌『田舎暮らしの本』の第3回 日本「住みたい田舎ベストランキング」において住みたい田舎No.1に選ばれる等、素晴らしいニュースもありましたが、少子高齢化による人口減少、長期間のデフレによる景気低迷等、全国の地方自治体のそれと同じくしてわがまちにも課題が山積しています。私の会社が所在する商店街を切り取ってみても、地元ショッピングセンターの相次ぐ倒産や、増えていく空き店舗等、中心市街地は良き時代の色を失ってしまいました。疲弊していく地域で暮らす一市民として、青年経済人として、JAYCEEとして、我々はただ傍観するのではなく、英知と勇気と情熱を持って能動的に地域課題に取り組み、青年の手によるまちづくりを行い続けなければなりません。しかしながら、島根大田青年会議所は会員数の減少という大きな問題を抱えています。この問題は島根大田青年会議所のみならず、全国各地の青年会議所にも共通する大変深刻な問題でもあります。ここで重要なのは、我々の運動や活動が市民の方々に共感してもらえているのかという事を考えなくてはいけません。なぜなら青年会議所は、JCというコップの中での思考や議論に終始してしまいがちだからです。青年会議所は地域において、社会変革のスターターとしての運動を意識してきましたが、それ故に常に独りよがりの運動になっていないかどうか、検証し改善をしながら活動しなければなりません。その為には様々な市民の声を聞き、何時の時代も会員拡大を行い続けなくてはならないと考えます。会員数の増加は様々な青年の意見とその会員の所属する地域コミュニティの声をJC運動に組み上げる事ができます。それらを取り入れる事は、青年会議所がその時代の地域課題に対し、より精度の高い活動や運動を行う事に繋がっていきます。また数は力なりで、一定の会員数が所属して初めて我々青年層の声をわがまちに届ける事ができます。そして、我々の運動や活動に説得力も持たせる為にも、会員一人ひとりが地域や企業に役立つ人材へと研鑽を重ねなければならない事は言うまでもありません。
JCしかない時代からJCもある時代へ変わったと言われる事もあります。しかし、JCにしかできない事があるという事を我々は知っています。わがまちの未来を切り開く為に青年会議所があり、そこに一人でも多くの同志を集める事が、更なる運動の展開と市民の理解を生み出します。会員数減少という問題を解決し、後の世代の為の運動を青年会議所がこれからも行っていく為にも、今年度は更なる強い意志を持って会員拡大に取り組みましょう。そして自己を高める研鑽を重ねながら、志を育み永続可能な青年によるまちづくりの団体を目指していきましょう。

多くの同志を集めよう ~会員拡大はまちづくりの力の土台づくり~

全国にある青年会議所は、「明るい豊かな社会の実現」という理念を掲げて、日々の活動や運動を行っています。大田市においても、その理念に共鳴した青年達の手によって島根大田青年会議所は発足し、1972年から今日に至るまで、まちづくりのバトンを我々は先輩方から受け継いできました。しかし、上述したように会員数に目を向けると、減少の一途を辿っています。私が島根大田青年会議所に入会した頃は、それでも三十余名以上のメンバーが在籍していましたが、現在は半数以下の人数となっています。これは個々の会費のみで運営する青年会議所にとって、会員数の減少は運営資金の減少であり、それと同時に、まちづくりの担い手の減少を意味します。それらは青年会議所運動の幅を狭めるだけではなく、果ては将来的な会の運営危機に繋がってしまいます。青年会議所は、その綱領にもあるように、志を同じくする者が相集い力を合わせて活動する団体です。一人でも多くの同志を増やす事こそ、我々青年会議所がまちづくりを継続していく上で必要不可欠なのです。したがって、会員拡大はまちづくりの力の土台となり、一大事業であるという認識を持って、会員一人ひとりが粘り強く行わなければいけません。
さて、会員数の減少は、様々な原因があると考えます。そのひとつとして、会員拡大は組織の喫緊の課題であるという認識を会員誰もが持ちながらも、JCにおける会員拡大の活動時間が、その他の活動に比べ圧倒的に少ない事に起因する事であると考えます。今までの会員拡大は、各委員会がその職務と兼任して行ってきました。その為時期によっては、委員会自身の事業で手いっぱいになってしまい、拡大活動に集中できない実情がありました。本年度は、会員拡大を更なる最重要課題と捉え、年間を通して安定してメンバー全員で、会員拡大に取り組める組織作りを行います。しかしながら、会員拡大はその年に懸命に拡大活動に勤しんだからといって、忽ち会員増に繋がるわけではなく、数年の努力が結実し新入会員が誕生するケースも多くあります。まずはきちんと我々の同志となりうる青年と出会う機会を創出し、熱意を持って粘り強くアプローチしていく事が重要です。そして、単年度制の弊害を克服すべく、会員拡大においても、その他の委員会事業と同様に、次年度に向けての様々な情報をきちんとしたフォーマットを作成し引き継ぎましょう。そういった活動を中長期的に亘り継続的に行う事で、本年度のみならず、2年後、3年後の会員増に繋がる可能性が高まっていくと考えます。本年度を改めて会員拡大元年と捉え、先輩諸兄から受け継いできたまちづくりのバトンを後世に受け継ぐ為に、組織的且つ会員一人ひとりが、率先垂範して会員拡大を遂行しましょう。

青年会議所の意義を理解しよう ~いきいきと輝く会員へ~

私が青年会議所に入会したばかりの頃、事業や懇親会の場面で、まちについて、仕事について、またその時の硬軟取り混ぜた時事問題について、十人十色に様々な意見や考え方で議論されている姿を目の当たりにし、先輩達の見識の高さに驚いた記憶があります。また同様になぜ青年会議所運動を行っているのか、という自身の考えを真剣に話されている姿も強く印象に残っています。現在の島根大田青年会議所メンバーも、なぜ青年会議所に所属しているのかを自分の言葉で語れるようになりましょう。その為にはJC運動や活動の意義を理解する事が大切です。それと併せて自己研鑽や人脈づくり、地域貢献等、一人ひとりが自身の目的意識を持ち活動していく事は、会員の積極的な姿勢を生み出します。そういった姿は、会社や家族といったメンバーの周囲の方々のJCへの理解に繋がるものと考えます。何事も目標や目的を持ち一生懸命頑張る人の姿は輝いて魅力的に見えるものです。その考えや姿は必ず会員拡大を行う時の説得力や、これから入ってくるメンバーのモチベーションにも繋がるはずです。

良き仲間をつくろう ~多くのメンバーと信頼関係を構築する組織へ~

青年会議所は入会しなければ、決して出会う事のなかった様々な職種のメンバーが在籍しています。しかし単に在籍するだけでは、信頼関係を作る事はできません。共に汗を流し、様々な経験を共有する事で、かけがえのない仲間が生まれます。青年会議所会員は様々な活動に参加する事のできる権利を有していますが、その権利も40歳という卒業までの限られた期間だけです。同じ苦労をし、同じ釜の飯を食べた信頼できる仲間を作るチャンスはJCにいる間だけなのです。良き人間関係は自分自身の人生を豊かにします。だからこそ青年会議所にいるチャンスを活かし、トップダウンではなく、能動的に青年会議所活動に参画する会員意識を醸成しましょう。そしてより多くのメンバーとの信頼関係を築ける組織風土を構築していきましょう。

能力を高めよう ~地域や企業に常に役立つ人材へ~

「青年会議所は能力を高める場所であり、企業は能力を発揮する場所である。」これはJCの先輩から教えていただいた金言であり、また私自身への戒めでもあります。青年会議所活動を行う事は、相応の時間とお金というコストを払います。その対価として、我々が青年会議所で培った学びを地域や企業で活かし、コスト以上のものを持ち帰る事が大切です。この学びを大切に活かさなければ、我々の活動を理解し応援してくれている家族や会社の方々に申し訳が立たず、JCに対し否定的な見解を持つ方にも、更に悪い印象を持たれてしまう恐れがあります。青年会議所は様々な気付きを与えてくれる完成度の高いプログラムを有しています。それは青年会議所の例会や、プログラムに参加しないと経験できない事であり、JCに所属している大きなメリットとも言えます。また、プログラムと同様に地域で活躍されている方や、JCの先輩を招いた講演等、JCや地域の人脈を活かした事業も、青年会議所の魅力のひとつであるとも言えます。青年会議所の持つ学びの引き出しをうまく活用しながら、地域や企業等、様々な場面で役立つ人材となる事が、青年会議所の活動に共感を呼ぶ事にも繋がります。しかし、青年会議所でいくら能力を育んでも、社会人としてのマナーや立ち居振る舞いがきちんとしていなければいけません。中身で勝負といっても、見た目が9割という言葉にもあるように、誰でも最初は人柄や見識の前に、外見や所作を見られてしまいます。会員拡大を行う上でも、自分自身が企業や青年会議所の顔としての自覚を持ち、身なりやマナー、立ち居振る舞いも研鑽をしていきましょう。指導力開発は社会開発と同じ大切な学びの場でもあります。市民の方々にとっても有益な事業は積極的に門戸を開く事も考えていきましょう。

組織を考えよう ~時代に即した効率的な組織運営へ~

JCの組織運営は単年度で役職が交代するにも関わらず、組織運営マニュアルのような確立されたフォーマットを翌年にしっかりと引継ぐことで、安定した運営が可能となっています。しかし、変革の能動者たるJCにおいて、習慣はつくるものでありますが、また破るべきものでもあります。JCはその名の通り会議を行う組織ではありますが、これまでの習慣に囚われず、引き続きより効率的な組織運営はどうすれば良いかを考えていきましょう。特に青年会議所活動の基本である、委員会をいかに充実且つ効率良く運営できるかが肝心です。現役会員の多くは、仕事や地域で一人何役も担うメンバーが多い中で、貴重な時間を作り青年会議所活動に参加しています。会議の主催者はきちんと会員一人ひとりの時間をもらっている事を自覚しつつ、効率良く充実した会議を開催しましょう。その為にも会議手法の基本となるロバート議事法のような会議手法や、その精神性を定期的に学ぶ事も重要です。今や多くの企業が有益な会議とそうでない会議を見極め、無駄な会議をなくしています。各会員の貴重な時間を有益に使えるような組織運営を考えていきましょう。
そして、組織を運営していく上で定款や諸規程等が今の時代に適しているかどうかも検証し、時には改定する事も重要です。先々を見越して組織のルールを改革していく事は時代に即した組織運営において非常に大切なのです。

青年会議所を発信しよう ~共感を呼ぶ広報活動へ~

青年会議所はその理念や活動内容が伝わらず、何をしているのかわからないといった声をよく聞きます。年によってはホームページやSNSに力を入れたり、広報誌を作成したり、様々な手法で青年会議所の情報を発信してきました。今後も継続的に我々の活動や理念を、組織や個人を通して発信していかなくてはなりません。しかし肝心なのは、誰に、何を、どうやって伝えるのかを精査して考える必要があります。更に伝える相手に少しでも共感してもらえる内容にしなければなりません。共感は理解を生み、それこそが会員の拡大にも繋がります。基本的に広報活動は手間と予算が掛かります。事業予算や人手が少ない中でも有効的な広報活動を検証しつつ活動を行いましょう。

おわりに

本年度のスローガンで掲げさせていただいた「One for all ,All for one」という言葉は、ラグビー等のチームスポーツで使われる言葉で、「ひとりはみんなの為に、みんなは目的の為に」という意味です。ここに出てくる2つめのOne(目的)とは、ラグビーで言えば「勝利」であり、青年会議所で言えば「明るい豊かな社会の実現」です。ラグビーは様々な役割をメンバー一人ひとりが全うし、勝利を目指すチームスポーツです。青年会議所も同様に、会員一人ひとりにそれぞれの役割があり、目的に向かって一歩一歩進んでいます。本年度の最重要課題である会員拡大をはじめ、様々な場面で高い壁にぶつかる事もあると思います。そんな時こそ落ち込まず皆で励まし合い、チーム一丸となって乗り越えましょう!全ては「明るい豊かな社会の実現」の為に!

※スローガンの由来
私が先輩方の背中を見て感じた、結束力を持って目的に向かう島根大田青年会議所の組織風土を素直な気持ちで表現した言葉でもあります。またその風土を今後も大切にしてほしいと願いスローガンとさせていただきました。