理事長所信

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slogana
理事長 波多野 陽一

基本方針

・己を磨く ~地域に活かされる青年として~
・郷土愛を育む ~次世代と地域を結ぶ~
・組織の在り方を考える ~未来を見据えて~
・会員拡大 ~集中してやり遂げる~

~はじめに~

 何事も面倒だと感じていた頃、心のどこかで「このままではいけない、変わらなければ」ともがく自分がいました。そんな折、誰もが嫌がる役を颯爽と引き受ける人物を目の当たりにしました。その姿に敬意を抱き、「自分もそうありたい」と願った瞬間でした。その方が青年会議所にいると知り、さっそく門を叩いた私は、入会以後、それまでの価値観を変える出会いと出来事を経験し、あの時の気持ちに従ってよかったと思っています。
 私は、豊富とは言えない青年会議所活動の中で、失敗や苦悩はしましたが、苦労をしたとは思っていません。良くも悪くも、自らの意思で時間を費やし行ってきたことが、今の自分を支えているからです。これまで経験したことが、先輩から教わった役職が人をつくるという意味を、少しずつ理解させてくれています。同時に、この学びの場に出会えたことと、その機会を私に与えてくれた、先輩や仲間たちに対する感謝の念を強く感じさせてくれます。私自身、学ぶことの多い身ですが、素晴らしい仲間と共に迎える、創立45周年の記念の年に、理事長という大役を務めさせていただくことを誇りに思い、更なる精進を重ね青年会議所活動に努めてまいります。

創立45周年を迎えるにあたって

 島根大田青年会議所は、創始以来、約270名の会員により時世を越えて志を受け継がれ、誕生から45年を迎えることとなりました。長きにわたり、先輩諸兄が注がれてきた熱意と、弛まぬ努力にあらためて敬意を表します。
 かつて豊かであった日本も、政治や経済は厳しい様相となり、混迷する社会状況では、華やかさに目を奪われがちです。様々な価値観が次々と生まれる現代人の感性からは、自己の成長と、地域への貢献を願い、苦難を好み、困難な道をあえて選択する私達の姿勢は、愚直に見えることでしょう。だからこそ、為すべきことは何か、常に己に問いかけ、わずかな疑いもなく、ただただ行うことで、独自の輝きを放つときなのです。島根大田青年会議所が在り続ける為に、創始の想いを回帰し、本質を捉え、強い意志をもって行動していかなくてはなりません。

己を磨く ~地域に活かされる青年として~

 青年会議所は、指導力開発に関する多様かつ独自の手法を有し、この分野に最も長けています。島根大田青年会議所では、それらの引き出しから巧みに学び、昇華させながら、指導者としていかにあるべきかを探求して、研鑽を続けてきました。
 指導者とは、為すべき事とその意味を知り、必ずやり遂げる決意と行動力を持つことが必要であり、自らがそうありたいと望み、磨かねばたどりつけないものだと考えます。求め、学び、難題に取り組む。その過程で積みあげた経験が自信へと変わり、成長を遂げ、時に激しく仲間と議論し、さらに己の成長を促す。こうした取り組みによって己の資質を高め、この地域において存分に貢献できたとき、新たな指導者たる青年が誕生したといえるでしょう。
 私達は、島根大田青年会議所の一員であると同時に、地域に暮らす青年経済人でもあります。地方経済が低迷を脱しない状況において、会員各々が、より安定した日々の暮らしをすることで、己を磨きあげる行為をさらに充実なものとし、地域を活性化させることができます。経済人としても、積極的に知識と資質を磨くことは、この地域と島根大田青年会議所の、さらなる発展を導くことに繋がります。私達は、この地域において、指導者となることを目指して研鑽を積み、培われた能力を発揮できる地域があってこそ指導者となれるのです。ゆえに私達は、地域に活かされる青年であることを自覚し、常に自分を高めていかねばなりません。こうした姿勢が次代を担う青年の育成へとつながり、地域の未来を創造し続ける原動力ともなるのです。この大田市に根を張り生きる青年として、自ら成長を遂げ、常に行動に変えることのできるよう、挑戦していきましょう。

郷土愛を育む ~次世代と地域を結ぶ~

 かつて、我々や友人がそうであったように、この地域で育った若者は、学びや働く場、あるいは夢を求めて、一時の間、ほとんどが故郷を離れます。これは、地域の特性というべきものでしょう。夢と希望を胸に、故郷から大海へと漕ぎ出し、それぞれの場所で活躍されることは喜ばしい反面、地域にとっては後継者の不足や、人口減少に直面することとなります。
 私たちの住む大田市では、空き家を見かけることが多くなり、見慣れた風景がその姿を少しずつ変えています。地域の各コミュニティや事業所では、文化や技術を託す若手の確保と育成に、積極的に取り組まれており、そこに自分の居場所を見つけ再び故郷に暮らす若者もいれば、それとは関係なく故郷で生活することを選択した若者もいます。そうした人々によって次代を担う新たなコミュニティが形成され、地域が存在し続けることができます。秘められた想いは様々であっても、彼らに共通するものは、郷土を想う心ではないでしょうか。地域は、何かしら特別な感情を持った人々が集まって作られているのです。
 郷土を想う心、すなわち、郷土愛は、地域に住む人や物、存在する自然や風景、文化に対する感謝と敬意から生まれるものです。自身が地域に育まれた存在だと理解したとき、自然と溢れてくるのです。私達の住む大田市は小さなまちですが、様々な思いを胸に暮らす人々と、その人々に大切にされてきたものが、ここにはあります。私達が今、行うべきは、地域に存在するものをできる限り次世代へと伝え、故郷を尊きものとして思う気持ちを育むことだと考えます。郷土愛に溢れた人々が暮らす地域の未来を描き、次世代と地域を結ぶ懸け橋になりましょう。

組織の在り方を考える ~未来を見据えて~

 島根大田青年会議所では、これまでも組織の見直しや強化について議論と取り組みがなされてきました。しかし、組織の内部事情と取り巻く環境は刻々と変化しており、常に向き合い対応することが求められています。
 私達は確立された信条のもとに活動を続けており、その取り組みから期待と信頼をより高めてきています。一方で、拡大に関する取り組みを昔から行ってきましたが、会員の確保には苦戦を強いられています。今後、この傾向がより顕著となれば、要するマンパワーはさらに増大し、私達の活動に影響を及ぼしかねません。また、会員の確保にも良い状況とは言えず、いずれ活動規模の縮小を迫られることも予想されます。負の連鎖ともいえる状況から脱し、この組織が半世紀を超えてさらに躍進するには、青年会議所としての本分を求めつつ、公私ともに会員の繁栄を両立できる術を見出さねばなりません。会員各々が、我々の今の状況を正しく理解し、未来を真摯に考え行動する、そうすることが組織としての価値と魅力をさらに磨くのです。

会員拡大 ~集中してやり遂げる~

 島根大田青年会議所の会員数は、5年の間にほぼ3分の2まで減少しており、毎年、拡大活動を行っているものの、著しい成果は得られていません。近年はなぜ増員に繋がらないのでしょうか。私自身も、拡大について指導的な立場で二度取り組んでいます。様々な手法や新たな企画を行ってきた結果、人口の減少や経済情勢の悪化だけが原因ではないと感じています。原因は、青年会議所に所属することに魅力を感じる人が少ないこと。これは、拡大活動を行う時間が、青年会議所の活動全体の時間と比較して、圧倒的に少ないことに起因しています。私は、拡大のみに集中して活動できる時間を設け、会員全員で取り組むことが必要だと考えています。地域活動にも積極的に身を投じ、さらに地域から認められる存在となれるよう精進しましょう。そして、近年の活動で、蓄積してきた手法と情報を基に、一人ひとりが必ずやるという断固たる決意を持ち、果敢に会員拡大を行っていきましょう。

~おわりに~

 目の前の課題に向き合い、暗中模索の末に手段を講じる、そうして得た結果から、新たな課題を定め、また向き合っていく。こうした行為が、自身にとって真に価値のあるものです。青年会議所において何かを行おうとするとき、その成否を第一に考える必要はありません。成否を知るのはいつも行動した後であり、先に述べた一連の流れの中を泳ぎ続けることで、成長を掴むのです。挑み続けよう、澄んだ心で。自分と地域の未来を切り拓くと信じて。