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人間力向上委員会
個人の資質が向上できる活動を行ってまいります。
効果的な話し方(3分間スピーチを行うために)
2008年01月08日
1 スピーチにあたって
あなたがもし,突然人前でスピーチをしなければならないとしたらどうするだろうか。慣れない人はもちろん多少慣れた人でも,なかなか上手にできるものではない。人前でスピーチをする事の必要性は今さら述べるまでもなく,日常企業の中に於いても,部下の人たちに自分の思っている事を正しく伝え,あるいは納得されて,実際に行動を起こしてもらわなければならないのだ。どの様にすれば,意思を正しく伝え,共感を呼び,相手にやる気を起こさせる事ができるだろうか。こうした事は,よく場数を踏む事だといわれるが,身近にこうした訓練をする機会が意外に少ない事も事実である。このような機会を通じて「効果的な話し方」の訓練を取り入れる事は大変有意義であると考える。さあ,共に考え,共に学ぼうではありませんか。
(1) 心掛けたい態度
大切な事は,素直な自然な態度でスピーチをする事だ。またスピーチはうまさより人間の地をうちだすべきものなのである。
1)「足」両足はそろえず,からだの重心が平均にかかるよう,腰をしっかりとすえて立つ事,つまり安定した姿勢で立つ事。
2)「手」手はからだの前で軽く自然に組むか挙を軽く握り,からだの両側に下げるのがよい。腕組をしたり,うしろ手に組む,又はポケットに手をつっこんだまま話をするような事は止める。
3)「顔」人間は耳から受ける刺激よりも目から受ける刺激に強く影響されるものである。顔つき,目つきは活き活きと油断なく見える事が大切だ。
4)「服装」聞く人の気をそらすような派手なもの,またくだけた,よれよれの服装はしない事。服装も聴衆に大きなスピーチをするものだ。必ずきっちりとした服装をする事を心掛けよう。
5)「姿勢」動作上のいろいろなくせに気をつけ,ゆったりとした気持で,からだ全体で熱心に話しかけているような印象を与える事,そわそわしたり,直立不動になったり,気どったりした態度は,スピーチをマイナスにする。相手に不快な印象を与える態度をとらないように注意すること。
(2) スピーチの形式
(1)知識を与えるスピーチ
1)貴方自身の考えをまとめておかなければならない。テーマに関して特に深く調べておくこと。またその考えをフルに展開していただきたい。
2)聞く人は貴方ほど深く,そのテーマについて知っていない事に留意すること。貴方の知っている事実をおもしろく紹介する。なお,できるだけ統計的な話はさける。_ 説明する場合には,あまり知られていない事象を,良く知られている事象に関連させてくわしく述べる。形や大きさは,聴衆の身近な何かを例にとる。
(2)説得するスピーチ
1)いい出しから相手に反対するような言葉を使わないこと。聞く人に敵意(反意)があるように思ったならば相手が同意しそうな言葉を使うよう努力すること。
2)二,三のユーモアのある小話か冗談話を集めて準備して下さい。カギは,愉快な上品なユーモアにある。しかしそれは貴方が話したいと思っている話題に関連したものでなければならない。
3)話題を取り上げる時,A君の話とかB君の話とか,個人的なものにして親近感を持たせ,聞く人と貴方自身とを結びつけて下さい。また個人個人に話しかけるような態度をとる。聞く人は友だちであると思うこと。会場の人々に親しみ深く,人の良さそうに振舞う。会の進行予定や,誰が出席者であるかを調べる。
4)会合の趣旨にそった意見を述べること。また一般的でない話をしないこと。平凡な事について話すときは,耳なれた話に直して,興味のあるよう試みる。
5)貴方はスピーチの内容の中でまじめに披露しなければならない事を選んでおき,相手に微笑を残すよう結びつけをする。
(3)あらたまった場合のスピーチ
感謝,贈呈,答礼,追悼,親善,祝福等心を表わすスピーチがあるがいずれも上品さとよい身だしなみを要求される。
1)スピーカーへの謝辞
a)簡潔に30秒から1分まで。
b)スピーカーのしゃべった話の内容に立ち入らず,単に全員に代わってスピーカーに感謝すること。
c)スピーチの価値ある所「聞き所」をのがさず聞くこと。
d)スピーカーが聴衆に与えた「もてなし」に対する謝意を表明する。例えばスピーカーよって「有益な知識を得た」事とか,「別のニュース」が聞けたとか,スピーカーが自費で来ているかもしれない為「わざわざ遠方よりお越し下さいましてありがとうございました。」とかお礼をのべること。
2)贈呈のあいさつ
a)理由について簡単に言うこと。
b)受ける人の攻績について言うこと。
c)好意を披露すること。
d)フォーマルな贈呈をすること。
3)受納のあいさつ
a)心から謝礼を述べること。
b)贈った人たちに,この意義をのべること。
c)感謝の意を再び示すこと。
4)乾杯の提議
a)最初に理由をのべること。
b)受ける人の業績をのべること。
c)出席者全員に代わって,当事者に対して祝福の意を示すこと。
5)乾杯への答辞
a)感謝の意を述べること。形式ばらず心からすること。
b)注目を出席者へ向けること。
c)再び感謝を述べて席につくこと。
(3) スピーチの組立・順序
(1)話題をきめる事(五つの原則)
1)なんのために話すのか(目的)
2)だれに話すのか(聞き方)
3)いつ話すのか(時)
4)どこで話すのか(場所)
5)どういう立場で話すのか(立場)
(2)聞き方の興味は
1)知識欲を満足させる話題。
2)好奇心を刺激する話題。
3)行動を決めるきっかけとなる話題。
4)自分の利害に直接関係のある話題。
5)優越感を満足させる話題。
6)娯楽になる話題。
(3)話の組立
ふつうスピーチは……
1)導入部
2)展開部
3)終結部
の三つにわける事ができる。これを3分という時間の中で配分することを考えると導入30秒,展開2分,終結30秒というのが理想である。しかし,何を導入部にして,何を展開部に,そして何を終結部にするかは,非常に重要な問題だ。というのは,スピーチの組み立て方の順序によって,スピーチ全体の印象がちがってくるものだからである。
(4) スピーチのための注意事項
(1)聴衆の好むこと
1)第一にやさしい言葉で話す事。また自分も使いなれない言葉は使わないこと。
2)やさしい文章の短い文の構造。所々休止を持つ事。
聴衆は聞いている一言一言を自分のものにしたいのである。手軽な文であるべきだ。
3)テーマについての知識を持っている事。前もって研究した事でない限り,よく知らぬ事は話さぬ事。
4)時間をよく守るスピーカーであって,許された時間内で話さねばならない。聴衆を感動させ,喜ばせるよう内容のある話をする努力をすること。
5)誠実でなければならない。茶化しやおどしはやめる。
6)情熱をこめて,体当りする気持ちで事実をひれきすること。
(2)聴衆の好まぬこと
1)本論にかかるまでに長々と話すこと。
2)定められた時間に,沢山の事を話すこと。
3)多すぎる問題点・多すぎる資料・おもしろくない事をくどくど話すこと。
4)不快な声,しわがれた,荒っぽい,単調な,聞きにくい,不明瞭な声。
聴衆は非常に時間を気にする。少なめな言葉で,豊かな考えを与えること。スピーチが聴衆に受けるには声の果たす役割が一番重要である。
(5) スピーチに際して考慮すること
1)話す時間の長さ。
2)何人位出席があるか。
3)男女混合の集合か。
4)その会の集合度は何回位か。
5)誰か前後にスピーチする人があるか。もしあればそのテーマは。
6)新聞社は来ているか。
常に聴衆の反応を見守り,もし退屈している様子が見えれば,4~5分で結論を出すようにする。その事を聴衆に前置する事により,聴衆は一層気分を一新して聞く事になる。
また,話を始める前にスピーチの問題点を予告する事は,聴衆に親しまれる。例えば,「只今より申し上げる明日の私たちの町につきまして,市民性,産業構造,人口問題,この3点についてお話致したいと思います」等。
(6)スピーチの用意
1)短い文章で,スピーチをする題に関する考えを全部紙に書いてみよう。あまり前後について気を使う必要はない。
2)話の順序,組み立てに注意して,これらの考えをざっと並べ直してみる。
3)走り書きでなくスピーチを清書する。自分がそれで満足したならば,5~6回注意深く読み,許された時間内でできるかどうか必ず確かめておく。
4)これでスピーチは明確になったので,10cm~15cm位のカードを用意して,これに短い要約やスピーチの重要な所の“見出し”を書き込んでおく。
5)書いた原稿は破って捨てる。
6)カードを参考に,下げいこを始める。同じ言葉や文章を使わずに,考えを述べる事ができるよう練習を繰り返す。言葉の選択が自由になり,話が自然になるだろう。
7)スピーチの準備には,代理人はいらない。
8)スピーチの暗記は一つ忘れると引き続き忘れていく。“スピーチを暗記するな”に留意する。
9)カードは5~6日持ち歩き練習すべきである。
10)鏡の前で声を出して話をする練習をする。
その他子供,友人等を利用する。
(7)カードの使用
皆さんは時々スピーカーが原稿や下書きの紙をガサガサとより分けたり,ゴソゴソ探しているのを見られた事があると思う。はたから見た場合見苦しいものだ。そんなに沢山の原稿を使うのは絶対止めよう。10cm~15cm位のカードを使おう。
姿勢の項で話したように,手を両側におろし,カードを目立たないように握って話をする。カードがあれば,チラッと見て言葉を継ぐことができる。手をチョット上げてカードを見,もと通り話を続ける。初心者がこのような役に立つカードを,もし見る事はなくとも持つ事は大切な事だ。それは自信を高め,自分の最良のスピーチをするのに役立つ。
(8) 声
話し言葉は,声の出し方によって,実にいろいろなニュアンスをもつものだ。声は心のひびきである。声に感情をこめた時,聴衆は同じ感情をキャッチするものだ。一つの言葉の声のイントネーションのおき方いかんによっては意味がいろいろに変化する。人前で話す時には耳で聞いてわかる言葉を歯切れよく明確に使う事。また声の表情を失ったスピーチはあなたの意志の伝達をしてくれない。
(9) 間の取り方
間とは,スピーカーが息をつぎ,次に言う事を考えたり聴衆が今の話は何だったかを考え,また声の調子を変えるために使う。この活用は言葉の深さを意味すると共に相手に言葉の深さを訴える力を持っている。
1)話し始める時の休止。
2)句読点のある場所での休止。
3)休止する時は,はっきりと休む事。聴き手は休止の所でもやもやと続けられる事は好まない。
4)前置詞や冠詞の次で切らぬ事。
5)休止の長さを変えなさい。
即ち技術は心理的な効果を上げる為に意識し
て,言葉を打ち切る事だ。しかし間のコツを身につけるには,どうしても場数をふむ必要がある。
(10) ジェスチャーの使い方
1)自然に――スピーカーの考えや言葉と一致する事。
2)わかり易く――無意識でなく計画されたものであるべきだ。
3)余りしばしばスピーチの中で使わないこと。手で話してはいけない。もし手を使用しすぎると聴衆はスピーカーの話を聞かず,内容よりもそちらに気をとられてしまうだろう。
(11) 司会者としての諸注意
企業活動の中でまた地域の所属団体,PTA,友人の婚礼……等でそれぞれの立場で司会者を勤めるように依頼されることがある。その様な時マナーとして心得ておくべきことについて書いておくので応用して下さい。
1)おどけた話はつつしむこと。司会者はプログラムと共に行動するのが主たる任務なのだ。
2)司令者のもち味に相応しておだやかに振舞うこと。ウイットに富んだ人はウイットで,社交的な人は社交的に,どんな偶発的な事にも度を失わないよう訓練する。
3)前もってその会合の関係者に会って,どんな事を好んで言った方がよいか調べておく。
4)少し位冗談を言っても平気な人たちであるかどうか判断する。
5)時間を計ってプログラムを作るようにする。
6)前もって準備できるものは用意しておく。
7)舞台裏の工作に対して手配してあるかどうか。例えば協力者,タイミング,出席者等。
8)司会者の任務は定刻通り決められたプログラムを無駄なくスムーズに進行する為である事を記憶する。
(12) スピーチに関する十戒
1)弁解で話を始めるな。
(それが間もなくバレルとしても聴衆に退屈し始めるぞと予告するな。)
2)統計で話を充たすな。
(計数は退屈なものである。記憶してくれるどころか聞こうともしない。)
3)感傷に走り過ぎるな。
(一人の聞き手を相手に話す場合は,かなりの感情を好むときもある。しかし多数の場合には概してセンチなことは好まぬものだ。)
4)誇張して話すな。
(誇張したり過度に粉飾したものの言い方をする人は,得る所が少ないものである。)
5)卑劣にしていや味を言わないこと。
(聞き手は,いち早く話の中の卑劣な落し穴を発見する。)
6)聴衆をあきさせるな。
(世界は興味深い実例や,フレッシュな事実,心をうばわれる話で充たされている。つまらぬ話に対する言い訳はない。)
7)言葉の純正を侵すな。
(ほんの少しでも侵してはいけない。スピーカーは言葉に貞節の誓を立てるべきである。)
8)主題から離れるな。
(スピーチの本節が弱められる程沢山の冗談や小話が聴衆の頭に残ってはいけない。)
9)聴衆の時をぬすむな。
(準備が整わぬままに立ち上るスピーカーは聴衆に何の価値も何の興味もない話しかできない。このようなスピーカーは定義通り「時間の盗人」と言って差しつかえない。この誤ちを犯してはならない。)
10)長談義をするな。
(スピーチの中には話をしめくくる良いチャンスが2~3ケ所はあるはずである。それを逃すな。)
(13) 1分間スピーチ・3分間スピーチ
(1)1分間スピーチ即席スピーチ(自己紹介)
世界中で一番いい易いスピーチは自己の職業を紹介するスピーチであると言われている。お互いの初対面の場合「どうぞ,よろしく」と言って名刺の交換をする。名刺には普通,住所・氏名・職業が印刷されている。自己紹介のスピーチは基本的には,音声の名刺だと考える。だから,はっきりと,ゆっくり,少し大きめな声で約1分間位にまとめる。住所・氏名・職業だけでは少し時間が残る。それでは,今貴方がどんなグループの人々に自分を紹介しようとしているか考えてみる。まわりの人々の年齢はどうか,可愛いい子供たちとか,またいろいろな年齢の人々の場合もある。性別も同じことが言える。大切な仕事の場所とか,結婚式,趣味の会等,それぞれつけくわえて言うべき事や強調する所が多少違ってくるが,家族構成,年齢,生年月日,趣味,特技,スポーツ等二,三を加えれば1分間位になる。とにかく貴方を知ってもらい末永くよい印象を残すことである。
(2)スピーカーの紹介
簡潔に紹介すべきであり,特別な場合をのぞいては,2分間以上話をすることは失礼になる。
○気をつけたい事柄
1)意味のない月並な文句やまた大げさな文句
例えば「御紹介するまでもなく氏は……」
「今日ここに御参集下されし満場の諸君」等
2)巧言令色,聴衆に迎合しようとして思わせぶりすぎる前置き。
3)スピーカーの資格,能力を誇張していったり,功績について長々と述べること。
4)スピーカーを紹介する心構えを十分にもつこと。
例えば,氏名,職歴,現在の地位等確実に覚えて紹介すること。
5)スポットライトを盗むな。
スピーカーを紹介するだけで,フルスピーチをするのではない。当日のヒーローはスピーカーであることに注意すべきである。
6)何故このスピーカーを選んだか。
スピーカーを紹介する時には,下記の公式の疑問に応えるように準備して下さい。
a)何故このテーマを選んだか。
b)何故この聴衆の為に選んだか。
c)何故この席で選んだか。
d)何故このスピーカーを選んだか。
上記の事に注意して紹介の準備をすれば内容はきっとよくなります。
(3)3分間スピーチ
「人のよく言うを以って賢しとなさず。」という言葉がある。昔から,洋の東西を問わず,長話はきらわれてきた。スピーディな現代社会においては,ますますそうだ。時間のない多忙な人たちに短いスピーチが喜ばれるのは当然である。聴き手の注意を引きつけておくことができ,また,話し手が,言いたい事の急所を単刀直入に盛り込めるスピーチの時間はどれぐらいの長さが適当なのか――まず3分内外でまとめられたら満点だろう。3分間で話せる内容は字数にして四百字づめ原稿用紙2枚ぐらい。これは聴衆のほうからみるとちょうどたいくつしないですむ長さだ。いったい3分間で我々を何ができるのだろう。せいぜい,たばこを一服すうぐらいのことしかできない。しかし,もしこの3分間で人の心を動かし,貴方というものを印象づけ,好ましい人間関係をつくりあげる方法があるとしたら――。だれでもやれる事なのだ。
2 アガリ方を少なくする方法
前項のごとくスピーチをする場合には話す時の心構え・態度・準備等が必要である。それでもスピーチの際に「アガる」人は多い。そこでこの項では「アガる」現象を探り「アガリ」方を少なくする方法について考えてみる。内容の中には前項のスピーチについての項と重複する部分が有ると思うが復習として学んでもらいたい。
☆アガってしまう人の多くは
神経質な人・気が小さい人・自意識が強い人
☆アガる現象
まったく慣れない場所に出る・何の用意もなくその場に立つ・アガるのだという自意識・恥をかいてはいけない・笑われるのではないか・その他の理由……以上の事から「防衛本能」が働き「アガる」現象を起こす。
◇ 心理作戦でアガる現象をおさえる自己暗示(自己催眠)法の例
☆手のひらにだれも気づかれないように「人」という字を三回書いてそっとなめる。そうすると人を呑むといって,これはアガらないおまじない。
☆オレは女房の写真さえ財布の中に入れておけばアガらない。
☆ぼくは縞柄のハンカチをにぎりしめているとアガらない。
以上の様に,自分で自分に納得されて信じこむ方法で,できれば秘中の秘で,自分だけに効いて他人には効かない方法を考え出してひそかに愛用すると効果は倍増する。以上は自己暗示例だが次に具体的な方法を記してみる。
1)演壇に立つ前に,あるいはスピーチをする前に深呼吸を5・6回し,そして,マイクロフォンの前に立ったら足を肩巾の広さに開いて親指に力を入れてみる。
手は机がある場合は軽く机の前をつかむ。机がない時は体の前で小さく手を組んでみる。そしていきなりしゃべり始めないで聞き手のほうを向いてダ円形を描くように顔をグルリと見回す。聞き手の一人ひとりの顔を確認するようなつもりで見るのだ。これで,だいぶアガリ方は少なくなる。
2)勇気を出そう。一人のスピーチといっても相手がまったくいないというのではないから,聞き手の反応する態度があなたの見える範囲にある。ですから,一人ひとりの反応を確かめるという意味からも相手の顔をしっかり見る。(最初からそれも無理な場合には大勢の聴衆の中のたった一人に目を向けて,その人に話しかけるというつもりでしゃべってみると意外におちつくものだ。何百人・何千人の人の顔をチラチラ見ようとするからアガってしまうのである。その中のだれか,女性でも結構だ。自分の女房と思ってその人に話しかけてみる方法もある。)少ないチャンスが訪れた時,むしろ積極的にそれに慣れるように,恥をかくのもいとわず,そのチャンスをつかもう。
3)なんとかなるさという居直った気持を持って恥の意識を捨てる。「なんとかなるさ」の居直りの態度は逆に気持ちを落ち着かせることになる。
4)ありのままの自分を出す。若い時には若いなりのスピーチのやり方が有る。なにも年配者のように何か立派な事を言おうと思ったり,人生の教訓めいた話し方を身につけようと心掛ける必要はない。自分をよく見せよう,大きく見せようという意識があると,どうしてもそれがスピーチをする内容にあらわれて「若いくせにキザな奴だ。背伸びをして無理をしているね。」「若いくせに話がとしよりじみている。」そんな風に受け取られてしまい,あなたの個性は認められない。変に飾らない素直さが若さの特徴である。そんなあなた自身の率直な気持ちを素直に表現することを考えよう。
5)最後に「くせ」を直そう。くせというのは言葉のくせとか,態度のくせがある。両方とも自分では気がつかないものだから人に注意してもらう以外方法はない。早く直す為にはやはり友だちに頼んで,その欠点を早く知る事だ。意識してそのくせが出た時に気がつくようになれば,次第に直っていくものである。
◇ 話じょうずに成る為には,聞きじょうずに成れ。
1)講演会の場合
聞き手が話し手の人間を信頼しているという事がこちらに伝わってくる事によって,話手の誠意を生み出すもとになっているものだ。従って聞き手というものが重要な要素となっている。その為にも会場の一番前に座るという事を心掛ける事だ。話し手の態度・表情・熱意・話し方などが直接身近に伝わって来るものだから,熱心な聞き手だということなのである。その席に座る事をためらうのは聞く態度が熱心でないと思われる。人の話を聞く場合は一番前の席に行く事を心掛ける。
2)1対1の場合(多数の聞き手の場合でも関係する項もある)
a)熱意を持って聞け
熱意を持って聞くということは相手に対するエチケットであり,又相手からさまざまな話を引き出してゆく最高の技術である。
b)話手の自尊心を守れ
相手の話を素直に受けとめ,素直に聞くという基本姿勢は私たちの生活の中にとり入れたい。
c)反対の為の反対をしない
一方が力を押しつけて,一方が弱い立場で受けとめるという型は,話し方,聞き方の基本を外れたものになる。反対の為の反対ではなく積極的に発展の道を見つける聞き方をしなければならない。
d)聞いて考え,考えて聞く
相手の話を聞きながら考える時間を作り出すのも聞き手の一つの工夫だ。
e)先入観を捨てよう
あなた自身の成長の為にも,人間観察の目を養う為にも,まず先入観を捨てる。
f)話半分に聞くな
相手の話を最後までじっくり聞く,疑問があれば聞きなおす,わからない所はまた聞き正す。そういう態度が聞く側になければ話の発展はない。若いうちは相手に対する反論,或いは優位に立つという気負いが,つい早合点になるおそれがある。早のみこみは誤解のもとと考えること。
g)相手の心をつかむ
相手の言葉をそのままストレートに受けとめるだけではいい聞き方とはいえない。
「相手がどんな心理でこう言ったのか。」
「言葉の裏にあるのはなんだろう。」
それを勉強しなければならない。
人間は,自分を中心にものを考えるというのが普通だが,人の話を聞くという場合は相手を中心に考えるということが相手を理解する術といえる。
![[JCI] 社団法人島根大田青年会議所](/images/header_logo.jpg)


